意外とマトモな軽量パーツ - USE ALIEN シートポスト
2007.04.06 Fri 17:41 | 自転車 > 道具と機材
久しぶりにパーツのお話。
新車を組んだ当初は、以前から使っていたシートポストにシムを噛ませて(フレーム側の径が変わったので)使っていたのだが、これを交換して決戦用として一応の完成を見た。導入したのは軽量パーツとして結構有名な、USEのALIEN ALUMINIUMシートポスト。その一風変わった形状ゆえキワモノとして見られることが多いようだけれども、実際に触ってみると思いのほかまともな作りをしていることが分かる。
新車を組んだ当初は、以前から使っていたシートポストにシムを噛ませて(フレーム側の径が変わったので)使っていたのだが、これを交換して決戦用として一応の完成を見た。導入したのは軽量パーツとして結構有名な、USEのALIEN ALUMINIUMシートポスト。その一風変わった形状ゆえキワモノとして見られることが多いようだけれども、実際に触ってみると思いのほかまともな作りをしていることが分かる。

この製品の主な長所は3点。
○ 軽い割に丈夫
31.6mm径・長さ270mmで重量は実測160gと、非カーボン製品としてはなかなかの数字だが、特殊なヤグラ形状で軽さを稼いでいるためか、パイプ部分の肉厚は結構ある。強く押したらへこみそうというような不安を感じることはない。CR1との組み合わせでは差し込みがややきつめの印象。フレームとの摩擦が大きく、クランプを必要以上に締めつけなくてもずり落ちる心配がないのが嬉しい。
○ 長さ・径の選択肢が豊富
ラインナップはかなり細かく設定されていて、長さは270・350・420mm、径は25.0・26.8・27.0・27.2・31.6mm、さらに色もブラック・レッド・シルバー・ブルーの4色から選べる。どんな自転車にも合わせやすいだけでなく、無駄のない長さを選べるのは軽量パーツとしてはありがたい。最近はスローピングフレームが流行っているせいか世の中に出回っているシートポストには妙に長いものが多く、カットしないと折角の軽量性を活かせない場合がある。そこまでする勇気がないという人にもオススメだ。
○ 軽い割に安い
200gを切ってくるような軽量シートポストの大半が1万円台後半から2万円を超えるような値段設定をしている中で、探せば1万円以下で買える場合もあるALIENの安さは際立っている。計量パーツなのに安いのは不安という向きもあるだろうが、先に述べたとおり、使ってみて不安を感じたことは全く無い。
一方で、サドル取り付けの際には独特のヤグラ形状が鬼門になる。欠点は大きく分けて2つ。

○汎用性に欠ける
一般的なシートポストのヤグラは、上下に分割されたパーツの間隔をネジで調整し、サドルのレールを挟み込んで固定するため、特殊なレール形状に対し多少の柔軟性がある。しかしALIENのヤグラは上(左図B)下(A,C)パーツを水平に貫く形で固定用のボルトが1本通っており、間隔がほぼ固定された状態で動かせない構造になっている。しかもこの幅がかなりきつめに作られているので、レールが標準的な7mm径であるようなサドルにしか対応しないと明言されている。最近のSelle Italiaの製品のいくつかに見られるように、やや太めのカーボンレールや、縦長の楕円状に潰れた形のレールを採用しているものには使えない可能性が高い。いちおう別売りパーツとしで8mmレール用のヤグラが用意されているようだが、入手するには少々手間がかかりそうだ。サドルと尻の相性は非常にデリケートな問題なので、もし気に入っているサドルのレールが特殊形状ならば、ALIENの採用は見送るほかないだろう。使い慣れたサドルを捨ててでも軽量化する鋼鉄の意志があるなら話は別だが、そこまでするなら他にいくらでも選択肢があるように思う。
○微調整の難しさ
先に述べたように、サドルの固定はヤグラの各パーツを水平に貫く1本のボルトを締めることで行う。以前はこのボルトがM2.5の細いもので、締めているうちにアタマをなめてしまう人もおり問題視されていたようだが、手元のものは1サイズ大きいM3のボルトになっているようだ。いちおう、常識的な範囲で限界まで締め上げても問題は無かった。
むしろ問題なのは固定の機構そのもの。ボルトを締めるとA, B, C各パーツの左右間隔が狭くなっていく。するとこれらが乗っているアーチの形状により、上下の間隔も同時に狭くなっていき、サドルのレールをがっちり押さえ込むようになっている。この「左右間隔が変わる」というのが曲者で、各パーツの位置が微妙に変わるため、ボルトを締めているうちにサドルの角度が動いてしまう。したがって最初はちょっと締めてみて確認し、緩めて調整してまた締めて確認して、というのを繰り返す必要がある。ボルト締め込みによるずれを予測して初期位置を決めてやらなければいけないため、角度の微調整はなかなか大変。速く快適に走るためにポジションの微調整は欠かせないが、几帳面な人でないとやる気が失せてしまいそうな面倒くささである。
とはいえ、実際に組み付けて乗ってみた感じでは、調整の面倒くささにだけ目をつぶれば優れたパーツと言えそうだ。実はもうこれに変えてから3ヶ月以上乗っているが、軽量パーツ故の不安感を全く感じさせないところが一番のポイントで、Cannondaleが最上位車種のパーツとして採用しているのもそれほど不思議な話ではないと思った。
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