SRAM使いへの道8 - 肝心の変速性能は
2007.11.23 Fri 00:45 | 自転車 > 道具と機材
今回は変速の性能そのものに関する話。
FORCEを買う前にネット界隈を色々調べていた頃には、ブレーキのリコールやカーボン中空クランクの生産中止の件なんかを引きあいに出した推測やイメージに基づく毀誉褒貶が激しく、参考になる情報が国内にほとんど無いことにげんなりしていたので、折角実物を手にいれたのだからじっくり実験しつつ冷静に考察していきたいと思っている。僕もこれまでシマノ一筋だったので、その中で身についた手癖からくる先入観が抜けるまで最終的な評価は保留し、客観的に評価可能な変速性能のほうから入ることにする。
FORCEを買う前にネット界隈を色々調べていた頃には、ブレーキのリコールやカーボン中空クランクの生産中止の件なんかを引きあいに出した推測やイメージに基づく毀誉褒貶が激しく、参考になる情報が国内にほとんど無いことにげんなりしていたので、折角実物を手にいれたのだからじっくり実験しつつ冷静に考察していきたいと思っている。僕もこれまでシマノ一筋だったので、その中で身についた手癖からくる先入観が抜けるまで最終的な評価は保留し、客観的に評価可能な変速性能のほうから入ることにする。
そもそも日本でSRAMの使用者が少ないのは、後発であることによるイメージの弱さに加え、国内でシマノコンポが安すぎることに原因があるように思う。海外だとシマノ製品は結構高くて、Dura-Aceの値段はFORCEよりずっと高い(参考)。こういう状況なら少しは普及が見込めるんだろうけど、価格の関係が逆転してしまっている国内ではカンパのようなブランド看板を背負ってない(MTB界では大手メーカーなんだけど)こともあってなかなか使ってもらえずにいるんじゃなかろうか。
さて、話を本筋に戻そう。
シマノコンポとミックスして使っているので、その条件で分かった範囲で変速性能についてまとめてみる。
○フロント
シマノコンパクトFC-R700と、FORCE GXPクランクセットの両方について、FORCE DoubleTapおよびDura-Ace FD-7800との組み合わせで使ってみたが、FORCEのチェーンリングはシマノと遜色無い変速性能を示していた。変速しにくくなるようなギアのパターンも特に見あたらない。FORCEのチェーンリングの裏を見てみると変速ピン・削りのパターンはシマノのSG-X以上に凝った作りをしていて、その性能も納得だ。
「フロント変速性能がシマノに比べてかなり落ちる」という記述も見たことがあるが、単なる調整の差か、もし性能の差だとしてもそれはFDのほうに原因があるのだろう。先日のサイクルモードでも思ったのだけど、試乗車って意外と調整がいい加減で、公平な性能比較を行うことが難しい場合があるので注意したほうがいい。
「シマノは調整が多少適当でも性能が低下しにくい」という話もあるが、これについては未検証。少なくとも自分の調整技術の範囲内では両者に有意な違いはないと思った。
○リア
以前と同じシマノスプロケ&シマノチェーンでの使用なので変速性能に体感できる変化はなし。RDの動きの精度が同じであれば、あとはチェーンがギア間を如何にスムーズに移動していくかが変速性能を決めるわけだから、考えてみれば当たり前の話だ。機会があればスラムスプロケ&スラムチェーンでも試してみたいところだが、スプロケの歯数の選択肢が少なすぎていまいち食指が動かず。今年は12-25と(富士国際のみ)12-27を使っていたけど、来期に向けては11-21か12-23が欲しいと思っているところなので、11-23・11-26・12-26と、比較的ワイドレシオに振った3通りだけではちょっと手を出す気になれない。この理由についてはまた別の機会に。
ひとまず結論:
シマノとミックスして使っている限り変速性能の変化は無い。むしろDoubleTapの操作系や形状の好みのほうが重要な問題。
余談だが、RDの調整はシマノとは微妙に異なる。トップ側調整・ロー側調整・Bテンション調整は同じだが、ワイヤーテンションの調整の判断基準が違っているのだ。シマノの説明書の記述を要約するとこんな感じ。
ギアを2段目に入れた状態で、シフトダウン方向にレバーの遊びの限界(「カチッ」と音がする直前)まで動かす。その状態でチェーンが3段目のギアに擦って音を立てるが、3段目にはギリギリ変速しないようにテンションを設定する。
これと同じようにスラムのRDを設定すると、テンションが不足気味でチェーンがトップ側に戻ろうとしてしまう。スラムの説明書にはこんな風に書いてある。
トップギアから1段シフトダウンしたときに、ギアが2段目に行かないならテンションを上げる。3段目まで行ってしまうならテンションを下げる。
……なんか非常にアバウトな説明だが、本当にこう書いてあるのだからしょうがない。ともかく両者を比較すると、スラムの方が余裕をもって(レバーの遊びのギリギリまでいかないうちに)変速するようなテンション調整が必要になる。この差を生んでいるのがガイドプーリー(シマノの場合)やRD本体(スラムの場合)につけられたガタの大きさ。ガタが大きいほどより大きな動きを吸収できるため変速しにくく、チェーンが同一ギア上で安定しやすくなる。変速のしやすさ(チェーンの動きやすさ)と安定性は当然ながらトレードオフの関係にあるので、シマノとスラムがそれぞれ異なるアプローチを取っているのはなかなか興味深い。
最終的には一段一段全部チェックして合わせていくので、シマノでもスラムでもやる事はほとんど同じになってしまうのだけど、その前段階の目安が異なることとRDの特性をあらかじめ知っておくと、調整が少しはスムーズにいくようになるに違いない。
[バックナンバー]
SRAM使いへの道7 - REDの感触は
SRAM使いへの道6 - FORCE クランクセット
SRAM使いへの道5 - シフト操作を検証する
SRAM使いへの道4 - FDはとりあえず保留
SRAM使いへの道3 - FORCE RD
SRAM使いへの道2 - FORCE DoubleTap(続)
SRAM使いへの道 - FORCE DoubleTap
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